目次
1 「歴史修正主義」論争の正体(日独同罪論をめぐって;歴史認識は処罰の対象となるのか;なぜ「歴史修正主義」は非難されるのか;チャンドラ・ボースは英雄か傀儡か?)
2 「コミンテルンの陰謀」説の真偽(「コミンテルンの陰謀」は存在したか;過去を直視しない人々;ヴェノナの衝撃;それでも「スパイ」と認めない人々)
3 大衆と知識人(大衆と知識人は、どちらが危険か;ナチスを支持したのは、はたして誰か)
4 中国共産党政権誕生の真実(毛沢東はスターリンの傀儡だった;中国共産党の「救世主」だった日本;中国共産党政権の誕生に果たした米国の役割;これでいいのか、日本の近現代史研究)
著者等紹介
福井義高[フクイヨシタカ]
青山学院大学教授(大学院国際マネジメント研究科)。1962年8月、京都生まれ。東京大学法学部卒。カーネギー・メロン大学Ph.D.、米国CFA。専門分野は会計制度・情報の経済分析だが、歴史に造詣が深く、英独仏露の各国語に堪能という能力を生かして、日本では知られていない最先端の歴史論文を精力的に読破。その成果を月刊誌『正論』に「世界の『歴史』最前線」として連載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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軍縮地球市民shinshin
16
単行本が出たときに買ったけど、最近文庫版は内容が一部違うということを知って購入。「第14章これでいいのか、日本の近現代史研究」という章で、内容は加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』の批判。同書は意図的にソ連や戦前の日本共産党を擁護しているという。ソ連という政府は特に悪くなく、ただスターリンだけが最悪でトロツキーは良いという加藤の議論は成立しないと論破。さらに転向した鍋山貞親の発言から戦前の日本共産党はコミンテルンの日本支部で暴力革命を目指していたことは明白なのだが、そういった都合の悪い史実は2023/08/21
はる坊
1
常日頃感じています。歴史の出来事は、多方面から観なければいけないと。特に、教育では、最低2方面からの情報提供は必須としてもらいたい。2023/02/27
ラムダ
0
修正主義という本来の意味が分かった。歴史の連続性を感じた。2021/01/11