出版社内容情報
日下公人[クサカキミンド]
著・文・その他
内容説明
先人の「学び」を知れば、日本の未来が見えてくる。大正から昭和へ―そこには世界最高水準の義務教育があった!
目次
第1章 国語がすべての基本である(西洋的進歩礼賛思想の愚;「アメリカ人になればうまくいく」のか ほか)
第2章 世界最高水準だった日本の小学校教育(江戸時代、庶民の文化レベルはきわめて高かった;地方の文化も豊かだった ほか)
第3章 周りのものに目を向けなさい(名前を憶え、存在を学ぶ;国際的視野の持ち方を教えていた ほか)
第4章 あるべき日本人の姿を学ぶ(こうあるべきという実例を学ぶ;先人たちの努力によって国土がある ほか)
第5章 人間教育は知・情・意のバランス(小さいころは情操教育を主に;なぜ「知・情・意」が必要か ほか)
著者等紹介
日下公人[クサカキミンド]
1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。評論家。日本長期信用銀行取締役、ソフト化経済センター理事長、東京財団会長などを歴任。現在、日本財団特別顧問。三谷産業監査役。原子力安全システム研究所最高顧問。ソフト化・サービス化の時代をいち早く先見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Honey
9
教育の大切さ、そしてその順序… 戦中の教科書ではなくて、それよりも前のいくつかを取り上げて、何を子供に教えようとしていたかを解説。 かなりシンプルな小学生向けの教科書が、本当に無駄なく、大切なことは抜かりなく、教えていたんですね。 日本人として、社会人として、国際人としての原点の教育、なるほど、流石です! そして最後に日下先生の口癖…教育は「知・情・意」が必要。戦後教育では「知」ばかりに… まさに、情があって、意ができて、そこで知が生きる。 今こそ「徳」を育てる教科書を!2019/08/09
ine
6
昨今の教育現場は数理的思考が重視され、STEM教育に力を入れる学校が増えています。挙句の果てに、かつて文系学科は不要との大臣の発言まで飛び出す状況。そもそもSTEMとは英語で「茎」の意味。だからSTEM教育の本当の意味は、人間の茎を作る教育のことだと思います。戦前、教科書で重視され最も時間を割り振られたは国語教育。筆者は国語が「すべての基本」だと述べます。読解力がなければ、他人(作者)への想像や他人との意思疎通、また情緒的な思いやりも育たないと。繁栄という果実を得るには、茎や、さらには根っこ大事ですね。2025/06/07
乱読家 護る会支持!
5
国を愛することは、家族を愛し、隣人を愛し、友人を愛し、生まれた土地を愛し、自然を愛することと同義である。 そのことに気づけば、自分のすべき事は自然と見えてくると思う。 2020/08/27
ゆうか
4
「西洋的進歩思想礼賛の愚」の頁では、今までの価値観が覆されるような感覚を覚えました。 日下公人さんの著作を拝読するのは初めてでしたが、深い教養に裏打ちされた文章でとても良かったです。2021/08/25
中津ゆか
4
昔はよかった的な本に近いかもしれないけど、けど人はそれぞれだってことが説かれていた。あともろもろ大切なことも。それって本当に大切だし、これからの教育にも生かして欲しいよなぁ2019/12/16