出版社内容情報
心が「すっ」と軽くなる
不朽のロングセラー
いい人をやめたのはかなり前からだ。理由は単純で、いい人をやっていると疲れることを知っていたからである。それに対して、悪い人だという評判は、容易にくつがえらないから安定がいい。いい人はちょっとそうでない面を見せるだけですぐ批判され、評価が変わり、棄(す)てられるからかわいそうだ。(中略)かなり前から発生していたそういう私の姿勢をしめす片々が、ここに集められている。
本書「まえがき」より
人はみな、あるがままでいい
●人は必ず誰かに好かれ、誰かに嫌われている
●「いい人」をやめるつきあいかた
●性悪説のすすめ
●だらしがないことも一つの智恵
●失礼、非礼の領域とは
●本物と偽物の見分けかた
●品性(ひと)が現われるとき
●誰も恨まないで死ぬために
●どうすれば他人の生き方が気にならないか
●「許す」ということ
●愛から離れた親にならないために
(本書の内容)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
37
作品の引用文の抜粋から成立してる内容であるが筆者の無理をしない生き方、人との付き合い方が理解できる内容である。「人は必ず誰かに好かれ誰かに嫌われてる、嫌う相手に好きになれと強制するほうがみじめで浅ましくていやだ」というフレーズには共感。2013/05/19
saga
32
【再読】自分が職場で悩みを抱えていた時に購入したものだが、再読してみると今の悩みともオーバーラップして、本書の書きぶりに身につまされるものがあった。そして、読んでいる最中に職場の人間関係や我が子とのやり取りの場面が浮かんできて、読書に集中できずに字面だけを追ってしまうことが度々。自分自身の不出来を思い、やるせない……2014/12/20
テツ
27
ぼく自身は心底クズ野郎なので、無理してこさえた自分の善性のために苦しんだ経験なんて皆無だけれど、自縄自縛に苦しみ続け、自分で勝手に人生を縛りプレイしている優しく穏やかな良い子(年齢的には大人だけどな)をたくさん見てきた。適当に好きなようにやっていいんだぜという言葉をかけてやりたいよな。好き勝手に生きても何も困らない。善行なんて自分でやりたいときにだけやればいい。君が健やかに穏やかに存在しているという状態以上に優先すべきことなどこの世界には存在しない。呪いから抜け出す勇気を自らの内側で創っていくんだ。2021/05/07
かおりんご
25
手にしてから、しまった、、、と思いました。エッセイではなくて、今まで曽野さんが書いた本からの抜粋でした。一応テーマ別にまとめられているものの、心の琴線にふれず、、、残念。2018/06/16
ひと
20
いい人であることに疲れた人に向けたメッセージを過去の著作から集めた本。いい人でないことが悪い人ではないということに気付かせてくれて、肩の力が抜けた。テーマごとに小説やエッセイの文章がまとめられているが、繋がりがないので全体を読み進めるのには時間がかかった。なるほどと思わせてくれることが多かった「二十一世紀への手紙」はぜひ全体を通して読んでみたい。2023/09/23