出版社内容情報
『道元の読み方』に続くシリーズ第2弾!
良寛さんの親しさと優しさが
私たちの心を惹きつける
人は人生で、ふと立ちどまる時がある。そんなとき、なぜこんなにあくせくするのか、いったいどこまで行こうとしているのか、という自問に陥る。心の故郷はどこにあるのか、を考えるときいつも浮かぶのが良寛である。
生き方の『愛語』に人々は救われる
良寛さんといえば、誰でも知っている。名を聞いただけで、なにかほっとした心の故郷のぬくもりを覚える。しかし、さて何を知っているかとなると、何も知らないのが実情だ。 良寛さんは大量の詩や和歌や、書を残していることが分かってきた。ところが、お説教は残されていない。ただひとつ、『愛語』という戒めが残されている。今、良寛さんがますます慕われるのは、その深い生き方に人々が救われるからなのではあるまいか。 (「文庫版のためのまえがき」より)良寛さんの歌
子どもらと 手まりつきつつ この里に
遊ぶ春日は 暮れずともよし
形見とて 何か残さん 春は花
山ほととぎす 秋はもみじ葉