内容説明
「突然去った彼女から送られてきた手紙に描かれた川を探し出して欲しい」旅行作家・茶屋次郎に届いた一通の依頼状。各地の川に詳しい茶屋を見込んだ願いとともに調査料が同封されていた。興味をそそられ、描写から推測される土地の捜索を始める茶屋。さらに依頼人にも会うべく山梨に向かうが、その朝波貴士は同じ頃、神田川で他殺体となって発見されていた―。かつての恋人が犯人なのか!?真相を追う茶屋が、突然失踪したという女の素性を掴んだ時、首都を静かに流れる深く昏い闇が浮かぶ。人気旅情推理シリーズ。
著者等紹介
梓林太郎[アズサリンタロウ]
貿易会社、経営コンサルタント会社、調査会社など、様々な職業を経て、80年『九月の渓で』で「小説宝石エンタテインメント小説大賞」を受賞しデビュー。長野県下伊那郡上郷村(現飯田市)生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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尾塚
4
久しぶりの茶谷次郎シリーズ。この名川シリーズ物は本が出るとつい手が出てしまうんですね。正直各シリーズの中にはあれれと思うものもあるように感じますが。本作はあたりですね。元カノから手紙をもらった依頼者から所在の確認の依頼。ところが元カノは行方不明。そして依頼者自身も殺人事件の被害者に。話の展開が早いし、文章が読みやすくていいですね。ただ終盤きて殺人動機と殺害後の行動に納得がいかないなぁ。でも好きな茶谷次郎シリーズですから多少のことはいいとして。楽しく読めることが最高ですね。2014/12/23