内容説明
日中戦争最中の昭和十四年暮れ、上海裏社会のボス張に一泡吹かすべく、愛人優蝶誘拐に向かった日本人義賊白龍の前に、黒衣の男後藤が出現、妾宅から一冊の本を持ち去った。憲兵隊、軍閥、ユダヤ財閥までもが狙う書物『金記奇誦』とは?白龍はロシア美少女ソニアと共に、その秘密を追って魔都上海を駆ける。黒装の麗人、秘密結社も乗り出し、幾多の死を呼ぶ忌まわしき書には、紫禁城財宝の謎が隠されていた…。二転三転の争奪戦、その意外な結末は?大型新鋭が満を持して放つ会心傑作。
著者等紹介
島村匠[シマムラショウ]
昭和36年横浜市に生まれ、生島治郎氏ら数多の才能を輩出した県立横浜翠嵐高校から横浜国立大学教育学部に進み、高校教諭、業界誌編集者などを経て、平成11年、幕末の残酷絵師月岡芳年の半生を描いた『芳年冥府彷徨』で第六回松本清張賞を受賞してデビュー。以後は、江戸から現代にまで至る幅広い舞台で、ホラー、伝奇、ピカレスクといった多彩な作品を描き続ける気鋭である
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