内容説明
「あんたよう、人間じゃねえな」餓鬼草子の異名を持つ刺客・矢月繋が、蘭と名乗る美少年を見据えた―。製糸景気に沸き、博徒が町々を束ねる上州。蘭の率いる不良集団青般若は、うさ晴らしに孝行者の二人兄弟を嬲り殺したのだ。一方、蘭の情婦有希は、豪商砂羽家の裏金五百両を入手してしまったが…。江戸爛熟期の無法地帯で、欲望と妄念が激しく交錯する時、徳川家門外不出の秘密を追う男、矢月繋が“生き地獄”を呼び寄せる!時代小説界に新風を吹き込む非情の伝奇ロマン。
著者等紹介
高橋直樹[タカハシナオキ]
1960年、東京生まれ。’92年「尼子悲話」で第72回オール読売新人賞を受賞してデビュー後、直木賞の候補等を経て、’97年『鎌倉擾乱』で第5回中山義秀文学賞を受賞。本格歴史小説を執筆する一方で、従来の歴史小説では消化しきれない世界に挑んで独自の地歩を築く
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感想・レビュー
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