内容説明
九州の温泉町天笠で、美人霊能者林レイラのマネージャー栗山が失踪した。捜索を依頼された昆虫巡査こと向坊は、付近の虫や植物を手掛かりに行方を追うが、直後、土地の素封家の長男円城真がスズメバチに襲われ川へ転落。失踪事件との関わりに気づいた向坊が、さらに円城家の内情に踏み込んだ時、突如レイラの身に異変が…。はたして栗山の行方は。霊能美女と旧家を結ぶ糸とは…。蜻蛉群れ飛ぶ湯の里を舞台に向坊の推理が冴える“昆虫巡査”シリーズ待望の書下ろし第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
1
昆虫巡査シリーズ2作目。漢字検定の難読テストをやっているようだが、精霊蜻蛉はショウロウトンボと読む。お盆が過ぎた夏の終わり頃、山の頂上や田んぼなどでトンボの大群を見ることがあるが、一般的に赤トンボといっているのがこの精霊蜻蛉。正式和名はウスバキトンボという。精霊蜻蛉とはまたの名を盆トンボといい、背にホトケを乗せて来ると伝承されている。ウンチクが長すぎた(汗)。前作同様ミステリの出来としての評価はともかく、昆虫や渓流釣り、アウトドアが好きな人たちには楽しく読める作品であろう。(2002.4記)2002/04/03
kagetrasama-aoi(葵・橘)
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「昆虫巡査」のシリーズ二作目。一年後に出版されています。喜々として購入、読んだこと思い出しました。一作目の終わりは、矢張さんは、昆虫巡査向坊さんの勤務地の七川村の近くの海府という町で、塾の講師をしながら小説を書き、とある女性と同棲……というシーンでした。そういう流れなんだと思っていたら、案に反して、講師は解雇されてる、女性は故郷の山陰に帰ってたし!向坊さんの夏休みに無職のままお付き合いして、そこで事件に遭遇。霊能者が登場して胡散臭くなるかと心配してましたが、昆虫も絡めて綺麗に事件解決!面白かったです。2016/03/12
depo
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図書館リサイクル本。「昆虫巡査」シリーズ二作目。でも、九州に天笠という温泉町あったかな?2020/05/04