出版社内容情報
帝国陸軍 知られざる地政学戦略
見果てぬ「防共回廊」
関岡英之[セキオカヒデユキ]
著・文・その他
内容説明
「防共回廊」とは戦前、旧帝国陸軍と関東軍が極秘で推進していた地政学的ユーラシア戦略。満洲国建国に続き、モンゴル、東トルキスタン(現在の新疆ウイグル自治区)の独立を支援して親日国家群を樹立し、ソ連の南下を防ぐとともに中国共産党との連携を遮断、東アジアの共産化を防止するという壮大な構想だった。だが戦後、タブーとして歴史の闇に封印されてしまう。著者は外務省の機密公電をはじめ、新資料を駆使して「防共回廊」構想の全容を解明。工作に当たった特務機関長の事跡を発掘したことは特筆に値する。「一帯一路」という新たな帝国主義で中国が拡大を続ける現代、名著を復刊し、埋もれた史実に光を当てる。
目次
第1章 防共回廊の源流―チベットとモンゴル(破壊された仏像;輪廻転生;ダライ・ラマ十四世法王との会見 ほか)
第2章 イスラームと帝国陸軍―回民(中国ムスリム)(知られざるイスラーム系民族「回民」とは;対ソ戦略から対中戦略へのシフト;大川周明と日本の「イスラーム元年」 ほか)
第3章 機密公電が明かす地政学戦略―ウイグル(たどり着けなかった地―東トルキスタン独立運動の源流;ウイグル人による独立国家の意義;オスマン朝末裔の擁立計画 ほか)
著者等紹介
関岡英之[セキオカヒデユキ]
ノンフィクション作家。1961年、東京生まれ。1984年、慶應義塾大学法学部を卒業後、かつて日本唯一の外為専門銀行だった東京銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。本店営業部、資本市場第三部、北京駐在員事務所、OECF(現国際協力機構)出向などを経て1997年のアジア通貨危機を機に退職。2001年、早稲田大学大学院理工学研究科修士課程を修了。2002年、第7回蓮如賞を受賞した『なんじ自身のために泣け』(河出書房新社)で執筆活動を開始。2010年に『帝国陸軍 見果てぬ「防共回廊」』で第2回国際理解促進優良図書優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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