内容説明
日本ではかねてより人気の高いドラッカーのマネジメント理論だが、経営学の本場であるアメリカでは、もはや学問としては一顧だにされない。その大きな理由は、経営学の「科学化」にある。統計学を乱用した悪しき科学主義により、ドラッカー経営学の真の意味が理解されず、単なる統計の「お遊び」の様相を呈しているのだ。しかし、本当にドラッカーは役に立たたないのだろうか。著者は「合理的」な経営者が陥る不条理に着目し、ドラッカー本来の哲学的な思考から、現代にも通用する示唆を読み取れる、と強調する。いまの日本にこそ、ドラッカー経営学が必要なのである。
目次
第1部 経営学の科学主義とドラッカー(ドラッカーを読まない平凡な経営学者;米国で台頭する科学主義;統計学のお遊びになってしまった経営学;科学的経営学が陥る「不条理」)
第2部 ドラッカーの経営学を読む(ドラッカーの生い立ち;ドラッカー経営学の目的とは;ドラッカーのマネジメント論;ドラッカーの経営組織論)
第3部 人間主義的マネジメントとは―ドラッカー、カント、小林秀雄(経済主義と人間主義の統合としてのカント哲学;日本人と自律的マネジメント;小林秀雄「大和心」とマネジメント)
著者等紹介
菊澤研宗[キクザワケンシュウ]
慶應義塾大学商学部教授。1957年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、同大学大学院博士課程修了後、防衛大学校教授・中央大学教授などを経て現職。ニューヨーク大学スターン経営大学院、カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院で客員研究員として研究を行なう。元経営哲学学会会長、現経営哲学学会理事および経営行動研究学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬弐仟縁
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