内容説明
ユネスコ世界遺産の登録は叶わなかった。それでも鎌倉が、日本が誇る歴史文化都市であることに変わりはないだろう。いまでも市内のあちらこちらで、遺跡の発掘が継続されている。本書で取り上げた史跡には、休日の訪問者さえ少ないものがふくまれる。屋敷跡、小さな社、切通し、井戸…中世の武家や町民たちがそこに生活していた証ばかりだ。鎌倉のすばらしさは、こういった一般的な観光ルートから外れたところに潜んでいる。
目次
1章 古代の鎌倉
2章 平安時代の鎌倉
3章 源氏三代の鎌倉
4章 北条時代の鎌倉
5章 足利時代の鎌倉
6章 戦国時代以降の鎌倉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
colocolokenta
14
”鎌倉史観”という言葉がふさわしい歴史書。縄文時代の地形から今まで、武家政治とともに歩んできた政治都市鎌倉をわかり易く描いている。血塗られた権謀術数渦巻く時代の武家対公家の関係が理解できる。あらためて、往時を偲びながら段葛を歩きたい。 ところで、『日本の歴史と文化を訪ねる会』というのはどのような会なのだろう。内容はしっかりしていて、文章も並大抵の筆力では書くことのできないレベルだ。よほど有名な歴史作家が加わっているように思うのだが、どうなのだろう。鎌倉観光本としては、上級者向け。2013/12/04
mew2
1
鎌倉の歴史を知るにはいい本だったが、タイトルのヴィジュアル版鎌倉を歩くは全く内容にそぐわない。このタイトル、幾ら何でもひど過ぎます!2015/07/31
Teo
1
タイトルに騙されました。どこがヴィジュアル版なのか。今時のヴィジュアル版ならもっとずっとカラー図版などがあると思う。また「「鎌倉」を歩く」と言うのも内容に合ってない。最初の章はそれなりに古代の事件と場所の対比があったが、院政期頃からほとんどが歴史物語になっていて、「鎌倉を歩く」は一体どこに行ってしまったのかと思う。鎌倉幕府の大まかな歴史の本と言うべきか。2014/02/25
関東のカササギ
0
幕府成立以前からの鎌倉史が丁寧に書かれていて、面白く読める本でした。ただ、他の方も指摘されているように、ヴィジュアル版というのはミスリードです。自分としては、期待以上に情報量があって、棚ボタ感ありましたが...。2019/09/27
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