内容説明
悪い事態を想定すると現実になる、「事故が起こる」と言えば実際に起こるから、口にしないし、考えもしない。この考え方は「言霊」の力によるもので、日本人は今も、その支配下にあり、これがある以上、危機管理はできない。福島第一原発で、事故への備えがまったくなかったのはなぜか?この謎を解く鍵も「言霊」にあった。永年、「言霊」の弊害を唱えつづけてきた著者は、二十一世紀になっても、政治、経済、社会、報道、あらゆる分野でまったく変わっていない日本の現状に、あらためて警鐘を鳴らす。
目次
第1章 福島第一原発の事故に潜む「言霊」の影(「津波まで想定するのはタブー視されているんだ」;なぜ国費で作られた災害用ロボットが捨てられたのか ほか)
第2章 現実から目が離れていく、「言霊」の弊害(開戦十七年前の出された、太平洋戦争の予測;なぜ予測を冷静に受け取らないのか ほか)
第3章 「言霊」を理解しないと、日本史はわからない(「縁起の悪い」言葉は、「不幸」を招く;実名は、けっして知られてはならない ほか)
終章 私と朝日新聞闘争史(かつて「言葉狩り」という運動があった;北朝鮮問題にも影を落とす、言霊 ほか)
著者等紹介
井沢元彦[イザワモトヒコ]
1954年愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業後TBSに入社、報道局に勤務する。80年『猿丸幻視行』で江戸川乱歩賞受賞。以後、歴史推理小説の分野で活躍する一方、日本史と日本人についての評論活動を精力的に展開。歴史についての鋭い考察は「井沢史観」と称される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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yamatoshiuruhashi
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