内容説明
ルーズベルトが周到に敷いた開戦へのレール。そうとも知らず和平を願い、独り芝居を演じる日本政府。この教訓から、今日、何を学ぶか!?本書は日米両国の記録を用いて、日米開戦にいたるまで、東京とワシントンにおいて何が起こっていたのか、時系列的に対比したものである。
目次
第1部 アメリカに強要された日米戦争の真実(ルーズベルトが敷いた開戦へのレール;米政府が秘匿した真珠湾の真実;日本人が知らない日本の歴史的功績;この教訓から何を学ぶか)
第2部 ペリー襲来から真珠湾への道(一〇〇年にわたるアメリカの野望;ペリーが開けた「パンドラの箱」)
著者等紹介
加瀬英明[カセヒデアキ]
1936年東京生まれ。外交評論家。慶應義塾大学、エール大学、コロンビア大学に学ぶ。77年より福田・中曽根内閣で首相特別顧問を務める。日本ペンクラブ理事、松下政経塾相談役などを歴任
スコット・ストークス,ヘンリー[スコットストークス,ヘンリー][Scott‐Stokes,Henry]
1938年英国生まれ。61年オックスフォード大学修士課程修了後、64年来日、フィナンシャル・タイムズ、ザ・タイムズ、ニューヨーク・タイムズの各東京支局長を歴任。三島由紀夫との親交でも知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
46
三島由紀夫と交流の合った外国人記者の回想と激励。日本が大東亜戦争によって、アジアにもたらしたものは侵略や虐殺なのか。全くないとは言わないが、それだけじゃないだろう。日本人よ、誇りを取り戻そうという内容。三島の占める割合、多し。慰安婦問題、南京大虐殺ときて、思い出にあるアジアのリーダーたちを語る。やや日本贔屓で文章がうまくないところもある。2021/06/07
James Hayashi
31
YouTubeで著者を拝見し、博識であり頷く事が多々あったので再読。 独ソ戦が始まり、ソ連は背後(極東)から日本に攻撃されることを非常に恐れていた。それ故ソ連のスパイであるハリー・ホワイト財務次官にハルノートを書かせ、日本に攻撃させる様仕向けた。アメリカの差別主義。日本人のみを隔離し(米国内で強制収容)、焼夷弾で多くの市井の民を殺し、原爆を落とし、尚且つ東京裁判は茶番であり復讐劇であった。仕組まれた戦争。手を出してしまった日本。残念でならない。2020/04/30
James Hayashi
25
加瀬氏が、ルーズベルト大統領がいかに米国民を欺いて対日戦争を仕掛けた事、ストークス氏はペリー提督からマッカーサー元帥まで対日関係を綴る2部構成。注意を引いたのは、フーバーがトルーマン大統領の顧問的立場になり、敗戦後の日本に朝鮮と中国の領有を認められていたら、朝鮮戦争は起こらず、中国の共産化もなかったという見解。ルーズベルトは彼方此方で日本の宣戦布告を知りながら、キンメル太平洋艦隊司令官とショート陸軍司令官だけには知らせていなかった。味方をも惑わす戦術か、その後2人を罷免降格。続く→2018/11/09
slider129
16
二部構成になっている本書だが、その第二部には刮目させられた。自虐史観が大勢を占める現在の日本で英国人記者がここまで日本側に立った内容を著したことに驚く。本書に書かれている通り、帝国陸軍のずさんさで有名なインパール作戦が結果として大戦後のインド独立のきっかけとなり、その後の有色人種国家の相次ぐ独立を思うと、先の大戦を肯定は出来ないが日本が歩んできた歴史そのものは日本人として否定すべきではないのではと考えさせられた。 米の核の傘に守られた今の日本にとって、本当の独立した国家とは何なのかを考えさせられる本。2014/03/31
モモのすけ
12
米国は、英国を救うため欧州戦争に参入したかった。そのため日本がやむをえず米国を戦争をしかけるように仕向けた。「日本本土を奇襲爆撃する『JB-355』作戦は(中略)実施されなかった。だが、真珠湾攻撃の約五ヵ月前にルーズベルト大統領が、アメリカ陸海軍に対して日本本土攻撃計画を承認していたという事実には、変わりがない。これは、アメリカ国民を欺き、日本を騙し討ちにするものだった」「今日でも、日本では“東京裁判史観”を信じている者が少なくないが、東京裁判自体が悪質な国際法違反だった」2012/10/05