祥伝社新書<br> 小林多喜二名作集「近代日本の貧困」

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祥伝社新書
小林多喜二名作集「近代日本の貧困」

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  • サイズ 新書判/ページ数 331p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784396111229
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

日本中で『蟹工船』が読まれているという光景を、いったい何人の人が予想しただろうか。小林多喜二の描いた世界なんて、すでに遠い昔話だと、誰もが思っていた。が、現代日本の若い人たちは、リアルを感じながら読んでいるのだという。本書では、なかなか一般の目にふれることのない小説・評論・戯曲を集めた。『蟹工船』ではじめて多喜二と出会った人は、ぜひ他の作品にも目を向けてほしい。どれも濃厚な味と匂いのある作品ばかりである。登場人物たちが、歪みきった社会との闘いに人生を燃焼させる姿は感動的だ。そして、この作品が昔話ではなくなってきた日本の行く末に、不安をおぼえる。

著者等紹介

小林多喜二[コバヤシタキジ]
1903年、秋田県生まれ。一家で小樽に移住。小樽高等商業学校(現小樽商科大学)を卒業後、北海道拓殖銀行に勤務。1929年、プロレタリア文学の最高峰『蟹工船』を戦旗社から刊行し、ベストセラーとなる。1933年、『地区の人々』を発表した直後の2月20日、特高警察により逮捕され、築地署内でその日のうちに殺害された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroko

1
「小説の書き方」が印象に残った。2013/12/28

boya

1
「魔手は襟首まで延びているぞ!」 …… 政治的に言えば「プロレタリア」であり「搾取される労働者」だが、実情から言えば「貧乏人」。『地区の人々』はスラムの貧民が如何に左傾するかを描いた佳作だろう。このほか小品や随筆、戯曲までも配したバランスのよい再編企画といえる。個人的には、北海道に住むようになったことで(小樽も歩き)、多喜二の描写を一歩深く実感できるようになったことが収穫だ。2012/12/30

shimada1986

1
『オルグ』は日本における左翼活動の実相が読み取れ興味深い。 ある種スパイ小説的な面白さがあると思う。2012/11/16

epitaph3

0
蟹工船からの流れで読んでみたものの、読みにくく、自分の力では難しかった。 迫力は伝わった。2008/11/03

パリスお布団

0
「階、級、的」なる恋愛!『オルグ』はじめ青空文庫にない短篇が多く収録されていて貴重。中でも『飴玉闘争』の面白さといったら!銀行制度や宗教、また文章読本風な事まで説いてくれる多喜二の語り口、どれも優しくてとても好きだ。【蛇足】ところでこの祥伝社ってあまり馴染みなかったのでどんなものかと調べたら近刊はいわゆる『日本スゴイ』本そのものであった時の絶望たるや、おのれ!恥を知らぬか祥伝社!貴様の血は何色だ!2018/01/30

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