内容説明
今や世界最低の教育水準と家庭環境の中で、子どもたちは学んでいる。急速に進行する学力低下は、朝ごはんを食べない、夜寝ないなどの「生活力」がなくなっているのが原因だ。親からは容易に窺い知れない学校という密室で、今、何が起こっているのか。ジャーナリストの著者は、息子の通う小学校を通して教育現場の諸問題と向き合ってきた。そして全国の学校、教育関係者を訪ね、現場の声を聞いた。学力向上へ向けた各地の取り組みを取材し、希望の芽が育っていることも知った。いまだ失われていない子どもたちの、学びたいという気持ちをどう育てていくか。本書の中には、そのヒントがたっぷりと詰まっている。
目次
プロローグ 学力低下は生きる力の低下?
第1章 子どもたちの異変
第2章 生活破壊の現状
第3章 育ちそびれとライフハザード
第4章 朝ごはんを食べると学力が上がるか
第5章 学力はほんとうに低下しているのか
第6章 一〇歳の壁をどう克服するか
第7章 生活改善の処方箋
エピローグ メメント・リベリ(子どもを想え)
著者等紹介
瀧井宏臣[タキイヒロオミ]
1958年、東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業。NHK社会部記者として活躍。退社後は国際協力活動を経てフリージャーナリストとなり、現代社会の諸問題を取材し、数多くのルポを発表してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rebanira_itame_man
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まず、生活習慣。2014/09/22
がちゃ
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朝に勝つ習慣は大事だな。2012/06/17
江津 有倣
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図書館にて掬い読み。一番知りたかった「教育七五三」についてはほぼ触れられていなかった。売りたいがために編集者か誰かに勝手につけられたタイトルだったのだろうか。内容としては当時の教育に関するデータを取りまとめ、問題点とその対策を解説していく割と真っ当なものだった。明確なエビデンスがないにもかかわらずこの本のせいで「教育七五三問題」が存在しているかのように扱われているのは腹立たしくも面白い現象だとおもった。オススメ度:星なし2022/06/18
Q
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家庭の教育環境の劣化が子供の能力・意欲低下の原因だという主張に偏っているけど、教育機関・教員の劣化も大きな原因。その点を多く語らないのは欺瞞でしかない。2021/10/03
おとむさん
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幼保~小学校年代の子どもを取り巻く、問題・課題について書かれた本。著者が、陰山英男の影響を強く受けているからか、特に子どもの生活習慣を中心的なテーマにしつつ、多くの研究者・教育関係者の研究や実践を紹介している。特定の事項に集中して深堀りするというよりは、多様な問題・課題を提示することに重きが置かれている気がする。表題の「教育七五三」というワード自体は、本文中にはほとんど出て来ず。2020/03/08