内容説明
恐竜はいつの時代も子供たちに大人気で、毎年のように開催される恐竜展は何十万人、時には一〇〇万人もの観客を動員している。「恐竜ビジネスは、きっとビッグビジネスに違いない!」―しかし、それは傍らから見た虚像にすぎないようだ。恐竜をよく理解せずに恐竜展を主催する大手マスコミ、コスト偏重による粗製濫造本、模倣とパクリが横行する商業イラストレーション、瀕死の恐竜ジャーナリズム…。著者が自らの体験と取材を通して明らかにする恐竜業界は、一般のイメージと乖離した世界だった。恐竜は日本人に本当に理解されているのだろうか。日本の特異な恐竜文化のありようと問題点、恐竜学のあるべき姿を展望する。
目次
第1章 経済的側面から見た恐竜文化(恐竜マーケットという幻想;資本主義と相容れない恐竜オタク ほか)
第2章 恐竜ブームの虚像と実像(恐竜情報大国・日本;日本人は本当に恐竜を認知しているか? ほか)
第3章 恐竜学はオタクの科学(恐竜ファンのヒエラルキー;そもそもオタクとは? ほか)
第4章 日本の恐竜文化は、今(突出する日本の恐竜アート「恐竜フィギュア」;恐竜フィギュアの夜明け ほか)
第5章 恐竜学はどこへいく(恐竜学はなんの役に立つか;恐竜学と環境論の接点としての「大絶滅」 ほか)
著者等紹介
金子隆一[カネコリュウイチ]
1956年、神戸市生まれ。中央大学卒業。サイエンスライター。TVの科学番組・イベントの監修などでも活躍し、有限会社「コンタクト」主査、古脊椎動物学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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