内容説明
日本が国家存亡を賭して戦った日露戦争。戦費もままならない日本にとって、国際世論の行方、わけても新興の経済大国であるアメリカは外債募集先としても、休戦調停役としても重要な存在だった。そんな中アメリカに渡り、アメリカ世論を親日に導き続けた五人の日本人がいた。東洋美術の使徒、岡倉天心。社交界で活躍した男爵・金子堅太郎。社会人教育に邁進した法学者、家永豊吉。英文詩人として名を馳せたヨネ・ノグチこと野口米次郎。不偏不党の歴史学者、朝河貫一。彼ら「明治の英語名人」は、「ペン(論文)と舌(講演)」でアメリカ世論を日本の味方にした。―英語で戦われた日露戦争。この本は、もう一つの『坂の上の雲』である。
目次
第1章 アメリカから日露戦争を支援した、五人の日本人
第2章 強靭な精神を持った明治の英語名人
第3章 伝統的には「親ロシア」的なアメリカ人
第4章 演説と筆を武器に、日本を援護する
第5章 岡倉と朝河、対照的な二人が米国で出版した書物の力
第6章 遅まきながら反撃に転じるロシア
第7章 米国資本主義をも利用した、明治人の気骨と野心
著者等紹介
塩崎智[シオザキサトシ]
1961年、愛媛県生まれ。上智大学文学部史学科卒業、国際基督教大学大学院比較文化研究科修士課程を修了。渡米し、全日制日本人学校ニューヨーク育英学園教員を経て、邦字新聞、雑誌などを媒体に歴史ジャーナリストとして活躍。現在は、拓殖大学外国語学部教授(日米文化交流史)、武蔵大学人文学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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S
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