内容説明
スタディ模型の素材選びから、設計は始まっている。やわらかい造形、マッシヴな量塊、手の痕跡による彫塑的な表現、ザラザラとした素材感、ヴォリュームの加算・減算…スチレンボードではつくり得ない素材の力が、新たな建築デザインを導く。10の素材が導く、国内外の建築模型120点が勢ぞろい。まだ見ぬ建築に出会うための、模型の作り方やコツも指南!鈴木了二、内藤廣、青木淳のインタビュー収録。
目次
1 木
2 紙
3 布
4 金属
5 石こう
6 モルタル
7 粘土・油土
8 耐火断熱れんが
9 アクリル・樹脂
10 発泡ポリスチレン
著者等紹介
平瀬有人[ヒラセユウジン]
1976年生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学院修士課程修了。博士(建築学)。文化庁新進芸術家海外留学制度研修員(在スイス)。佐賀大学准教授を経て、2023年より早稲田大学芸術学校教授。yHa architects共同主宰。主な受賞:グッドデザイン賞、日本建築学会作品選集、SDレビュー朝倉賞、日本建築設計学会賞ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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cocomero
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日本で模型材としてお馴染みのスチレンボード禁止本として、他のさまざまな素材を用いた事例が紹介される。味気ないスチレンと違って、感性に訴えかける素材により手ひいては体全体を動かし模型をつくりながら、まさに身をもって建築を考えることの大切さが示される。模型製作という極めてアナログな手間暇もコストもかかるやり方においてこそ、画面越しに広がる非物質的なデジタル空間ではありえない、偶然的な発見やひらめきに遭遇しえる。デジタル化を進め、ジェネリックシティよろしく、殺風景な教育現場を模型で考えることによりハックせよ!2025/05/17