内容説明
建築の背景を丁寧に解き明かす歴史研究の眼差し。リノベーションの思考はここから始まる。
目次
第1章 都市組織の中に生き続ける古代建築
第2章 再利用による創造、改変がもたらした保全
第3章 古代末期から中世へ
第4章 歴史的建築の再利用と建築家の創造性
第5章 近世ヨーロッパ宮殿建築の新築更新と建築再生
第6章 線的な開発と面的な継承の都市再生
第7章 「過修復」から「保全」・「保護」へ
第8章 建築が紡ぐ人々の意志
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
7
2020年刊。本書は現代的な意味でのリノベーション事例集ではなく、リノベーションという言葉ができる以前に、西洋が建築をどのように継承してきたかを古代から近代までさまざまな事例から紹介するものです。既存の文脈に丁寧に応答するものから、材の物質性を重視するもの、象徴性・記号性を重視するもの、一見暴力的な処理が結果的に大事な部分を守ることになったもの、「過修復」でもう別物になっちゃったものなど、さまざまなアプローチが興味深いです。図版は多いですが小さく、写真が黒つぶれしているのが残念。2021/01/02
天乃かぐち。
3
電子図書館で拝読させて頂きました。我々は建築を時間に対しても開かれた系として捉える必要があるのではないだろうか。2025/02/12