内容説明
建築を学びはじめてから75年、つくりながら考えたことをすべて話そう。
目次
序 昭和20年をまたいだ建築学徒
1章 プレハブに真っ向勝負
2章 寸法体系に魅せられて
3章 理屈で納める
4章 つくる愉しみ
5章 これからのこと
6章 思い出すままに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鵐窟庵
3
本書は戦後日本建築を代表する建築構法学者の建築専門誌『ディテール』に40回に渡る連載をまとめたもの。建築構法は建築学の中でも特に専門的で、状況に特殊解的なクローズドな技術であるからこそ、当時の筆者は一つのプロジェクトに当時の社会的要請に普遍的なオープンシステムを開発・普及しようと画策した様子が本書から伺える。またそれらのシステムは、比例や納まり生産プロセスなど、現在も当時も常に建築につきまとう、不変な問題でもある。二つの社会的に「普遍」な問題と建築的に「不変」な問題をどう調停するかが建築構法の核心である。2018/11/09