内容説明
おおきな世界をつくる、ほんのちいさな作戦。
目次
じぶんのいえにあだ名をつけよう。
まちじゅうのお風呂が水道管でつながっていることを想像しながらお湯につかろう。
となりのいえが空き家になったらどうやってつかうか作戦を立ててみよう。
じぶんの部屋と教室がすべり台でつながっているところを想像してみよう。
エスパーになったつもりで、となりのいえの人がいまどこでなにをしているか推理してみよう。
じぶんのいえに最高何人泊まれるか、一度実験してみよう。
じぶんが王さまだったらいえのまわりのどれくらいまでが領土だったら都合がいいか考えてみよう。
ねこの額とうなぎの寝床のどっちが広いか、議論してみよう。
じぶんと同い年のたてものをさがそう。
この1週間でいえのなかに入ってきたものといえから出たものをなるべく正確に書き出してみよう。〔ほか〕
著者等紹介
三浦丈典[ミウラタケノリ]
建築家。1974年、東京都生まれ。設計事務所スターパイロッツ代表。工学院大学、早稲田大学芸術学校、横浜国立大学非常勤講師
斉藤弥世[サイトウミヨ]
イラストレーター。1983年、静岡県生まれ。2006年、静岡文化芸術大学デザイン学部卒業。大学の卒業制作での絵本制作をきっかけに、イラストレーターをめざす。現在まで、挿し絵などの仕事を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろくでなし@ぐーたら中
19
わかんないようにチョットだけ ではなく、大胆にもドッサリやっちゃおー ってトコが好奇心とイタズラ心を刺激されてワクワク。例えば『すごく古くからありそうなお祭りをでっちあげよう』ウンいいねぇ。例えば『まちじゅうの駐車場をこどもの遊び場に戻そう』プッ怒られそう。建築家ならではの視点と発想で提案される43の企みは、遊び心たっぷりなのに、実はこれからの街づくりやコミュニティの本来のあり方を考えさせてくれる一冊でもある。絵空事にも思える小粋な作戦の数々が遂行されたなら、街も、暮らしも、人の心だって豊かになれそうだ。2013/05/08
Te Quitor
10
「日本のまちについて、どんな想像力を働かせる事ができますか?」この本を読んだ人が集まって、これからの日本を変えていくために作戦を立てていったら、どんなアイディアが生まれるだろう。そんな事を考えました。建築家が専門知識を使わずに、直感・イマジネーションで提案する街づくり・・・。個人の人生が繋がる地域環境を、住んでいる皆で考えていけたら楽しそうだな。成る程。こっそりと考えた妄想達がごっそりと街を変えるための原動力になるんだ。作戦を立てながら、楽しく、自分の街・自分自身を変えていきたいものですね。2013/05/18
y_nagaura
9
読書会の課題本。ゆるりとした問いから、建築だけでなく、生活や人間のあり方をも問う。ゆるいイラストと、海外や昔と比較した統計資料が議論を促進する。 読書会にぴったりの、懐の大きい一冊。2020/08/29
paseri
7
過去から現在にかけて、人々の暮らしは大きく変わりました。豊かになったように見えるけれど、実は失くしてしまったものも多いのではないか、実際のデータと素敵なイラストと著者の柔らかな文章で問題提起を行なっています。この本は「こんな風にしたらもっと楽しくなるんじゃないか」とさらに踏み込んだ内容になっていて、とても読み応えがあります。これからの“生き方"を真剣に考え直してみたくなりました。2016/11/12
paseri
5
再読。著者の講義を聴く機会があって、それを受けてもう一度読み返しました。この本で主張されていることは、著者の経験に裏付けられているということを強く思い知りました。本文の中で紹介されていない様々な事例については、著者の会社のHPから知ることが出来ます。それらと関連付けながら読むと面白さが倍増します。興味を持たれた方は、是非両方ともチェックしてみてください。きっと著者の手掛けた場所に行ってみたくなります。2016/11/28