内容説明
日本人は×のデザインを嫌ってきたが、それはなぜか。凶、兇、胸などの字に含まれる×は何を意味するのか。そして、日本人は縦よりも横を好み、きわめて単純な形であるにもかかわらず縦縞模様を絵画資料に発見できるのは室町期以降、それも輸入によるという不思議。縞は「島」、つまり南方方面からの輸入品を意味した「島物」が語源であった。本書は、私たちの祖先がつくった建築・彫刻などに日本文化の「かたち」を訪ね、その背後に潜む意味のさまざまを興味深く読み解いていく。
目次
×(バツ)のデザイン
縦、横のデザイン
阿吽のデザイン
鳥居のデザイン
洲浜のデザイン
雁行のデザイン
埋木のデザイン
民家のデザイン
一木造のデザイン
木を寄せるデザイン〔ほか〕