出版社内容情報
時は明治。洋行帰りの紳士探偵・結城新十郎と、維新の傑物・勝海舟のダブル推理で謎を解く。
人間たちの欲望と情念が練りこまれたエグくて悪い物語を精選。
奇才安吾による空前絶後の自由なストーリー。
内容説明
新造船・昇龍丸が南洋航海中に偶然見つけた真珠の宝庫。船長の畑中はさっそく潜水夫らを雇い、密かに大量の真珠を採集することができた。しかし帰途に就こうという朝、船長は死体で発見され、潜水夫の一人も行方不明。そして最大の収穫の巨大真珠が金庫に見当たらない…。絶海の只中での密室犯罪の行方は?―「血を見る真珠」ほか、難事件をスマートに推理する紳士探偵こと結城新十郎と仲間たち、そしてあの勝海舟も登場して事件の真相に迫る!坂口安吾の「推理小説+捕物帖」というコンセプトの人気シリーズからピカレスク色の濃い作品を厳選した傑作選!
著者等紹介
坂口安吾[サカグチアンゴ]
明治39年(1906年)、新潟県に生まれる。戦前・戦後にかけて活躍。昭和21年(1946年)に発表された『堕落論』は、大きな反響を呼び時代の寵児となる。太宰治・織田作之助らとともに「無頼派」作家と呼ばれる。歴史小説、推理小説、随筆など多彩な分野で活躍。昭和30年(1955年)、四十六歳で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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