内容説明
何を求める風の中ゆく―故郷を捨て、家族を捨てた。孤独と自己嫌悪…。探しつづけ、もがきつづける山頭火の言葉に、私たちは気づかされる。…ここに私がいる。胸にグッとくる山頭火のコトバと俳句を特選。
目次
喝!
もがき
あるがまま
わが道
著者等紹介
種田山頭火[タネダサントウカ]
1882‐1940。俳人。山口県防府市生まれ。本名・正一、大地主の長男。9歳のとき、母が自殺。早大文学科中退。家業の酒造業を営むが破産、家は没落。43歳で出家得度する。行乞放浪の生活を記録した膨大な日記、俳句を残す。松山市「一草庵」にて泥酔のまま58歳で亡くなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かおりんご
36
山頭火の俳句や言葉を集めたもの。自己啓発本のようにまとめられている。秋の夜長にはぴったり。自分の人生を振り返ってしまいます。さくっと読める割に、奥が深い!2014/09/13
とも
14
俳人・種田山頭火の言葉や俳句を集めたものです。どことなく自己啓発系に近いようにも感じました。 種田山頭火には特に触れずにいきなり始まって最後の見返し部分のカバーに略歴が載ってる程度。「分け入つても~」ぐらいしか知らなかったのですが予備知識なしで読むのと山頭火がどんな人生を歩んできたか知って読むのとではだいぶ感じ方が変わるんじゃないかと思って今更ながら調べてます(そしてそのうち再読)。 詳しくないのに言ってみますが俳句を読んで浮かぶのは風景や水墨画に近いイメージ。でも山頭火の句はアニメーションに近いかも。2017/11/24
mako
2
再読。折に触れ読み返したくなる句とことば。「山頭火よ、お前はお前の愚を守れ」「不幸を幸福に転ずる 唯一の方法は 其不幸を 味わい尽くすにある」2023/03/11
明るい果物
2
全体的に孤独を抱えている印象。ただ時折、大自然の小さな光が感じられるような。小さい蜘蛛に何か餌あげたいけど、何あげよう、としているのが面白かった。「他人の不真面目を憤るよりも自己の真面目を疑え」「まことの個性は地獄の竃から焼き出される、地獄の火を潜った個性でなければまことの熱がない。」「寂しき日は雨の降る日ではない、風の吹く日でもない、好く晴れて一片の雲もない日である。」「雨は心身を内に籠らせる、風は心身を外へ向かわしめる」「雨ふるふるさとははだしであるく」「おもひでがそれからそれへ酒のこぼれて」2015/08/06
つじつじ
1
お気楽なようで、ちょっと、物悲しい。かわいらしい俳句が好ましかったです♪2016/06/13