著者等紹介
坂村真民[サカムラシンミン]
1909年(明治42年)1月6日熊本県に生まれる。満八歳の時、父急逝、大きな転換となる。初め短歌に志し後に詩に転じ、念願の詩誌「詩国」を創刊。毎月無償で配布する。平成18年12月没
殿村進[トノムラススム]
1933年(昭和8年)秋田県大館市に生まれる。34年二科会初応募初入選。55年絵馬制作に入る。56年秋田県民芸作品展初応募銀賞。58年まごころ秋田キャンペーンマーク知事賞。59年秋田ポスター展知事賞。平成9年12月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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TakaUP48
58
「わたしは母から多くのものを学んだ ~いつも他人のことを思えといういつくしみといたわりの心であった」とあるが、残念ながら自分は母から多くのことは学べなかったのでは?入退院を繰り返し、自分が10歳の時亡くなった母との会話の記憶があまりない。昨今、「貧困○○」という言葉があるが、「飯台」という詩を読むと貧しさの中の暖かさが感じられ、親子や人間関係が今以上に密だった思いがする。時代が進むなかで、何か置き忘れたものがあるように思えしまう。我が家にもあった飯台=ちゃぶ台。どんな風に家族が、座っていたか思い出せない。2023/12/09
ネギっ子gen
38
<わたしは母から多くのものを学んだ。その最も大きいものはこころづかいだった。いつも他人のことを思えといういつくしみといたわりの心だった>と書く、仏教詩人・坂村真民の世界を絵馬師・殿村進が書と画で描く。最終頁の「六魚庵信仰歌」が良かったです。<迷いながら/躓きながら/求めながら/失いながら/憎みながら/愛しながら/泣きながら/堪えながら/責めながら/怖れながら/己をつくり/神へ近づく/佛へ近づく>。良い詩です。画は、藁の祠に鎮座する2体のお地蔵さん。雀がいて雪が天より降りしきる。思わず合掌したくなる詩と画。2020/01/30
ヒラP@ehon.gohon
18
仏教詩人坂村真民の、心の洗われるような詩を、書と絵でまろやかに包んだ世界です。2021/10/23