春陽文庫 探偵小説篇<br> 歪んだ顔

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春陽文庫 探偵小説篇
歪んだ顔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 492p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784394770220
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

時代伝奇小説の先駆者・角田喜久雄による長篇ミステリ第一作目
埋もれた名作、待望の文庫化!

追跡してきた男は一体何者なのか?
名物記者・明石良輔が奇怪な事件の真相を暴く!

装画・横尾忠則 装丁・柳川貴代

あらすじ
京都の喫茶マロニエに、帽子と白マスクで顔の大半を隠し古い軍服を着こんだ不気味な男があらわれる。夕刊紙『新東洋』の同僚記者・明石良輔からこの人物を尾行するよう指示された鳥飼美々は、怪しげな鞄を手に東京へ向かう男を追うが……。鞄の中身、そして白マスクの男の正体は? 表題作のほか「新妻の恐怖」など短篇四本と、巻末資料には江戸川乱歩と相互に書いたエッセイ「わが人物評」を収録。
◎解説・日下三蔵

江戸川乱歩(岩谷書店『江戸川乱歩愛誦探偵小説集』序文より)
「角田喜久雄君は「妖棋伝」「髑髏銭」などの時代物伝奇小説の作家として大を為し、新聞小説と映画によって広くその名を喧伝されていたので、この人が本来は探偵作家出身であることを或は知らぬ読者が多いのではないかと思うが、実際は角田君は私などよりも早く探偵小説を書きはじめていたのである。(中略)数年の間探偵小説とは縁遠くなっていたが、戦後探偵小説の復活と共に、同君は改めてこの方面に関心を示し、一つの新らしい傾向を生み出そうと努力している。」


【目次】

歪んだ顔
新妻の恐怖

恐るべき手術
恐ろしき貞女
巻末資料
 わが人物評 角田喜久雄…江戸川乱歩
 わが人物評 江戸川乱歩…角田喜久雄
『歪んだ顔』覚え書き…日下三蔵

内容説明

京都の喫茶マロニエに、帽子と白マスクで顔の大半を隠し古い軍服を着こんだ不気味な男があらわれる。夕刊紙『新東洋』の同僚記者・明石良輔からこの人物を尾行するよう指示された鳥飼美々は、怪しげな鞄を手に東京へ向かう男を追うが…。鞄の中身、そして白マスクの男の正体は?表題作のほか「新妻の恐怖」など短篇四本と、巻末資料には江戸川乱歩と相互に書いたエッセイ「わが人物評」を収録。

著者等紹介

角田喜久雄[ツノダキクオ]
1906(明治39)~1994(平成6)年。神奈川県生まれ。東京府立第三中学在学中の1922年、「新趣味」の懸賞に投じた「毛皮の外套を着た男」が入選してデビュー。東京高等工芸学校在学中の1926年には「発狂」が第一回サンデー毎日大衆文芸賞に入選し、同年、探偵小説集『発狂』を刊行する。探偵小説と時代小説を書き続け、『妖棋伝』『髑髏銭』など時代伝奇小説で第一線の人気作家となる。戦後は『高木家の惨劇』『奇蹟のボレロ』などの本格ミステリで人気を博し、1958年「笛吹けば人が死ぬ」で第十一回日本探偵作家クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Inzaghico (Etsuko Oshita)

9
表題作をはじめとして、戦後すぐの雰囲気がストレートに伝わってくる作品5篇が収められている。復員兵の話が多く、国鉄(JRに非ず)のガード下に傷痍軍人がいた時代を覚えているわたしは、読みながら彼らのことを思い浮かべていた。表題作は、犯人が人間の心を喪っていて、薄ら笑いを浮かべながら、他人を操縦するのが心底おぞましい。わかりやすい暴力や暴言ではなく、じわじわと心のひだに入り込んでくる恐怖なので対処が難しい。目に見えない、言葉にしがたい恐怖に、いつのまにか支配されていく人間という存在は今も変わらない、と思い至る。2026/02/15

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