目次
雑纂・初期の郷土雑誌(文芸雑誌「青年」;回覧雑誌所収の諸文;詩四篇;短歌二十二首)
書簡篇
評伝 山頭火
山頭火アルバム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風太郎
7
この本には、山頭火が人に送った手紙が主に載せられていて、山頭火の一面をあぶり出していると思います。とはいうものの、今まで見て来た、随筆や日記と比べると、内面の吐露は少なく、感情は抑えられている感じでした。山頭火というと、生活が破綻して、放浪を繰り返していた人とのイメージも付き纏いますが、手紙の内容などを見ますと、俳句への真摯な態度、内面の深まりを感じ、人は表面的なわかりやすい一面では判断できないと思わされます。散々しているのに人は彼の元に集まる。どこか愛嬌があり、愛着を感じさせる人だったんでしょうね。2018/03/08