内容説明
五感のうちでも、最も記憶と結びつきやすいと云われる嗅覚。『失われた時を求めて』に代表されるように、その感覚を表現した文学作品は数多い。小説のなかの魅力的な匂いと香りを楽しむことは、読書という行為をより豊かなものにする。「におわないこと」が重視され、嗅覚を使う機会の減った現代だからこそ、香り立つ文章の楽しみ方を伝授する。
目次
第1章 人の身体の匂い
第2章 香水と花の文化
第3章 異国の匂い―巴里
第4章 異国の臭い―上海
第5章 匂いと嫉妬
第6章 湯と厠とこやしの臭い
第7章 発酵と美味しい匂い
第8章 記憶と幻臭
第9章 木と雨と空気の匂い
第10章 言葉と香り
著者等紹介
真銅正宏[シンドウマサヒロ]
1962年、大阪府生まれ。神戸大学大学院単位所得退学。徳島大学総合科学部助教授、同志社大学文学部教授を経て、追手門学院大学国際教養学部教授。専攻は日本近現代文学。2016年、博士(文学、神戸大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件