内容説明
寛永二十一年十月のころ、狩野派の美男絵師二条左近と美人芸妓おえんは鯉料理を楽しんでいた。左近は徳川家康の六男忠輝の側室の男子であったが、長じて今日は三代将軍家光じきじきの隠密を勤めていた。妙剣鞍馬流無生剣の使い手でもあった。左近に与えられた今度の仕事は、関宿湊を取り仕切る藩主北条氏重の不正を摘発することだった。大目付井上政重は、老中筆頭松平伊豆守信綱に呼ばれ、左近のことを聞かされた。おえんを連れて関宿湊に姿を現した左近に、北条藩家老岡安義之進一味の凶刃が迫る。よろず屋の女将おかつを相手に、左近の艶技がふるわれた。北条藩の悪業を、左近はいかにして暴くか…。(第二十六話・媚艶大利根悲情)。中編作二話収録の豪華編。
目次
媚艶大利根悲情
麗艶尾張虎落笛



