内容説明
“迷路の町”と呼ばれる一角の居酒屋に、浪人者が屯していた。その中に、鷹羽十四郎がいた!十四郎は将来を約束されている前途有為な青年武士であったが、なぜか無頼浪人の群れに身を投じていた。新妻とも別れた十四郎の身体に秘められている謎とは…。追っ手に後をつけられ逃走中のさよを救ってくれたのは、居酒屋の浪人たちであった。彼らの中にいた十四郎の姿がさよの胸に強く残った。執拗にさよを追う黒装束の忍者群を逃がれる火炎の中で、さよは帛紗包みを十四郎の手に預けた。それは、わが国土の一部をロシア国に売り渡さんとたくらむ陰謀者の面々の連判状であった。松前藩内の騒動にまき込まれた鷹羽十四郎の活躍やいかに…遠山金四郎も登場する伝奇時代長編の野心作!
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