内容説明
ときに天正元年八月、木下藤吉郎軍の猛攻のまえに小谷城は陥ち、城主浅井長政は自刃、長政の正室お市の方を擁し城外へ脱出をこころみんとしたひとりの忍者があった！それを追う藤吉郎側の十名の忍者たちを相手に、峻烈をきわめた忍者の戦いが始まった！そのさまを小山の突角よりながめおろしていたのは、竹中半兵衛に仕える若き忍者霧戸兵馬であった。兵馬は、脱出せんとした忍者を捕えたが、以外にもその正体は女であった！柴田勝家を主とする女忍者・雫と、霧戸兵馬との奇しき愛と争闘の運命の幕はここに切っておとされた！藤吉郎と勝家の対立、それにからむ美女お市の方！戦国の世にくりひろげられる一大忍法絵巻を多彩な筆でえがく戦国ロマンの超大作。
