内容説明
激動の幕末、京の都を震憾させた“誠”の組織を、風雲児藤堂平助を中心に据えて描く。元治元年(1864)秋中旬、下谷御徒町にある伊勢津藩32万4千石は藤堂家の江戸家老立花監物の屋敷を、家紋の「蔦」の紋付きの黒羽2重を着た若待が訪ねてきた。若待は、その名を藤堂平助といい、藤堂和泉守高猷が、側妄綾瀬に産ませた子であった。新選組の猛者平助は、隊内では“ご落胤”の渾名で通っていた素姓の正しい待であった。近藤勇に従って東帰していた平助は、「文武館」道場主の伊東甲子太郎や、その門下で円明二刀流の達人服部武雄らと会うことができた。やがて新選組に加入してきた伊東一派は?―京の隊内では、副長山南敬助と土方歳三との対立が、ことごとに表面化していった。
感想・レビュー
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Die-Go
33
図書館本。新選組において、津藩藤堂家の落胤として知られる藤堂平助を主人公に据え、その生涯を追う。登場人物が次々出てきて、イマイチ絞り込めてない印象。貴重な藤堂平助主役だけに、もったいない感じがした。★★☆☆☆2023/04/23
夏野
1
新選組ではなく御陵衛士である藤堂平助の視点から描いためずらしい物語。女好きだが情に篤く寂しがりやな平助が個人的には好きで憎めない。また博識で紳士的な伊東や二刀流で闘う服部ら御陵衛士も魅力的です。
藤堂紅音
1
ここの平助さんの設定は、「藤堂は品行が悪かった」という証言を元にしているのだろうか。女好きだとは。でもカッコイイ。 あと、伊東さんが素敵です。 一番衝撃的だったのが三浦さん・・・まさかの設定。