出版社内容情報
たった一つの音への憧れから、世界でも希有のヴィオラの名ソリストへ。その前人未踏の足跡を振りかえる半生記。ミニCD付。
内容説明
人がまだ踏んだことのない雪道を行きたい。たった一つの音への憧れから世界屈指のヴィオラ奏者へ。その前人未踏の足跡を振りかえる。
目次
序章 シオンの奇跡
第1章 すべては桐朋から始まった
第2章 ヴィオラ発見
第3章 室内楽の真髄
第4章 デビュー
第5章 カルテットの日々
第6章 ソリストへの挑戦
第7章 ヒンデミット・フェスティバル
第8章 ヴィオラという楽器
第9章 受け継がれるもの
終章 ノー・リスク、ノー・グローリー
著者等紹介
今井信子[イマイノブコ]
1943年生まれ。国際的なヴィオラ奏者として、ソロに室内楽に活躍、後進の指導にも力を注いでいる。ヴィオラ音楽の振興に力を尽くし、特に1992年から始めた「ヴィオラスペース」は、ヴィオラの祭典として世界的に知られている。ヴィオラのための新しい作品も数多く初演し、CDも50タイトルを超えた。その功績に対して、サントリー音楽賞、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章など、数多くの賞が贈られている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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松本直哉
19
学生時代の挿話で、クァルテット仲間と水辺で曲をさらっていたら水鳥が近づいてきたのだが、バルトークを弾きはじめると去っていったという話が美しくて面白かった。そのバルトークのヴィオラ協奏曲に旧版と新版があるのを初めて知る。新旧の違いをめぐる疑問を解明するために新版の編者である作曲者の息子に会いにフロリダの田舎まで車を走らせる行動力が素晴らしい。全編に音楽への愛と憧れが溢れている。附録のCDのヘンデルの「私を泣かせてください」ヴァイオリンにもチェロにもないヴィオラの表現の深さに聴き入った。2018/11/14
コニコ@共楽
4
先日、ヴィオラスペースで今井信子さんの演奏を聴いてきました。ヴィオラ、そして音楽に対して全身全霊の想いが感じられて聴いていてつい前のめりになりました。 本を出されているとは、いままで知りませんでした。あの音楽のように熱い生き方をされているのだとあらためてファンになりました。巻末のCD「私を泣かせてください」は歴史に残る名演奏だと思います。2012/06/24
ほみょ
2
何かで紹介されていて読んだ本。真っ直ぐで、さばさばした性格の方なんだなと、好感が持てました。初めてヴィオラのCD集も聴いてみましたが、とても素敵でした。女性として、結婚や再婚の辺りの話が簡単にしか書かれていなかったので、もうちょっと知りたい感じはしました。
tom
2
今井信子,本当にいい顔をしている。彼女の音楽に対する気持ちを書きつづった本。一気読み。1943年生まれなのだ,彼女は。数年前と去年,彼女の演奏を聴いたのだけど,とても若くて,きれいな笑顔が印象に残っている。それにしても,今井さんがこの本にあるような人生をしていた人だなんて,これにも驚いた。真っ正面から音楽に向かい合っている人だった。もう一度,彼女の演奏を聴く機会があったら,これまでの2回とは違う音を感じることができるかもしれない。買って良かったなと思った一冊でした。2010/03/28
Fondsaule
1
★★★★★ 熱いぜ! ヴィオラ2016/02/24