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出版社内容情報
18世紀は時代の転換期であった。モーツァルトの名作オペラ『魔笛』には彼の時代観と世界観が如実に表されている。社会史・精神史との関わりで描くドラマツルギーの本質。
内容説明
Mozart、時代の呼吸。社会史・精神史との関わりで描く生と死のオペラツルギー。モーツァルティアンの好奇と興奮を呼ぶ『魔笛』解釈の斬新な視点。
目次
第1部 文明史のなかの魔笛(原作をめぐる謎;18世紀のメッセージ;ツァウバーフレーテ ほか)
第2部 精神史としての魔笛(宇宙観の変容;神か、神々か;死のドラマツルギー ほか)
第3部 魔笛の風景(『魔笛』ストーリー;象徴としてのフルート;“女性”の発見 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kthyk
16
美的モデルネへの関心から、先週は20世紀のファシズムを読んでいたが、今週は18世紀に戻り、啓蒙主義時代の音楽と建築。個人主義と合理主義はフリメーソンとは無縁と思うが、キリスト教を相対化したとはいえ、やはり、どちらの分野も宗教とは関わっている。フランス革命やアメリカ独立にも引き継がれる。18世紀、ルドゥーの製塩工場とモーツァルトの魔笛、そこには古典主義とロマン主義、或いは進歩主義と保守主義の対立があるようだ。この書は「魔笛」の解説だが、オペラと劇場、その歴史的宇宙観と現実的自然観をわかりやすく対比している。2021/07/05