出版社内容情報
せつない歌曲集に幾重にも折り重なる象徴と、詩の複雑な成立事情を解きほぐし、陰影に富んだ背景世界を描き出す。付・歌詞対訳
内容説明
“冬の旅”と双璧をなす連作歌曲集。せつない調べに秘められた奥深き作品世界へ。水車屋=粉挽きに刻まれた“差別”と“淫蕩”の烙印。詩人ミュラーの恋路と複雑な成立事情。幾重にも織り込まれた象徴。シューベルトの音による救済。付・“水車屋の美しい娘”対訳。
目次
プロローグ せつない歌曲集
第1章 もてあそばれた水車屋の娘―差別とエロティシズム
第2章 もてはやされた水車屋の娘―パイジェッロからゲーテへ
第3章 ミュラーの恋―ベルリン、若手知識人の群像
第4章 “水車屋の娘、ローゼ”―ベルガーからシューベルトへ
第5章 息を吹き返す“しぼめる花”―差別とエロティシズムからの救済
エピローグ 聖なる歌曲集にあらず
著者等紹介
梅津時比古[ウメズトキヒコ]
神奈川県鎌倉市生まれ。早稲田大学第一文学部西洋哲学科卒。桐朋学園大学学長、早稲田大学講師を経て、桐朋学園大学特任教授、毎日新聞学芸部特別編集委員。『“セロ弾きのゴーシュ”の音楽論』(東京書籍)=第54回(平成15年度)芸術選奨文部科学大臣賞および第19回岩手日報文学賞賢治賞。『ゴーシュという名前』(東京書籍)=NHK制定“日本の百冊”。『フェルメールの楽器』(毎日新聞社)=2010年日本記者クラブ賞、など各賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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