出版社内容情報
天才の早すぎた晩年は不遇だったという俗説を完全に否定。宮廷作曲家の任命を受けて野心的な挑戦を始めていたという刺激的な新解釈。
第一線の音楽学者C. ヴォルフの新作を礒山雅が翻訳。不遇で貧窮のうちに亡くなったという俗説を完全に否定し、宮廷作曲家に任命された最後の4年間、前途洋々の未来に向けて野心的な創作を続けていたことを資料から実証。大きな反響を呼んだ、刺激的な新解釈。
【著者紹介】
1940年、ドイツ生まれ。米ハーヴァード大学(マサチューセッツ州ケンブリッジ)音楽学主任教授、独フライブルク大学名誉教授、ライプツィヒ・バッハ・アルヒーフ所長。ベルリン、フライブルク、エアランゲン(1966年に博士号取得)で学んだ後、エアランゲン、トロント、ニューヨーク・プリンストンで教鞭を執り、1976年にハーヴァード大学着任。同大学で音楽学部長、図書館長代理、1992-2000年には芸術・科学大学院学部長を務める。アメリカ芸術科学アカデミー、アメリカ哲学学会、ライプツィヒ・ザクセン学術アカデミー、ザルツブルク・モーツァルテウム・モーツァルト研究アカデミー各会員、パッカード・ヒューマニティース・インスティテュート(カリフォルニア)理事。多くの学術賞を受賞しており、そのうちにはいくつかの名誉博士号、ロンドン王立音楽協会デント・メダル(1978年)、フンボルト研究賞(1996年)、ドイツ連邦功労賞連邦功労十字章(2001年)、王立音楽アカデミー・バッハ賞(2004年)がある。主著に『ヨハン・ゼバスティアン・バッハ―学識ある音楽家』(2000年)など。
内容説明
「晩年」の作品群は、現世への惜別の辞か?飽くなき創造の新たな一歩か?
目次
プロローグ モーツァルト、一七八八~一七九一―避けがたい終焉か、新しい始まりか
第1章 宮廷への任命―モーツァルトとサリエーリ
第2章 外の世界の探索
第3章 あくなき大志―作曲の地平を拡大する
第4章 「真のオペラ」と“魔笛”
第5章 「崇高悲愴様式による教会音楽」と“レクイエム”
第6章 「作曲しましたが、まだ書き下ろしていません」―ついに聴かれることのなかった音楽
著者等紹介
ヴォルフ,クリストフ[ヴォルフ,クリストフ] [Wolff,Christoph]
1940年、ドイツ生まれ。エアランゲン大学で博士号取得。1987年から米ハーバード大学で教鞭を執り、教授、学部長等を経て、同大学名誉教授(Professor emeritus)。フライブルク大学、ニューヨーク・ジュリアード音楽院からも名誉教授の称号を得ている。2004年から13年まで国際音楽資料目録(RISM)総裁、現名誉総裁。バッハ研究の最高権威として知られ、2001年から13年までバッハ・アルヒーラ・ライプツィヒ所長
礒山雅[イソヤマタダシ]
1946年、東京生まれ。東京大学、同大学院で美学芸術学を専攻。国立音楽大学で教鞭を執り、現在同大学招聘教授、名誉教授、大阪音楽大学客員教授。2007年から12年まで日本音楽学会会長、2015年から藝術学関連学会連合会長。いずみホール音楽ディレクター、日本ワーグナー協会、サントリー芸術財団理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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