感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
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私が読んだのは、新刊棚の春秋社、普及版。今日の主要な危険は、政府のある目的が正当なものとして受けいれられると、つぎには自由の原則に反する手段でさえ正当に利用しうると想定されること(12頁)。大切なことは、窮乏を防ぎ福祉の最低基準を用意する義務を社会が受けいれるという事態と、あらゆる人の「公正」な地位を決定する権力を想定してひとりひとりにそのふさわしいと考えるものを割りあてるという事態とを区別する線に気づくようになること。自由が脅かされるのは、政府がサービスを供給する排他的権力を与えられるとき(51頁)。2021/10/16
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