出版社内容情報
故郷なき音楽家が、数奇なる人生を奏でる。
台湾出身の音楽家・江文也をモデルにした音楽小説。東京で声楽家、作曲家として活躍し、波乱万丈の人生を送った。戦前から戦後にかけて東アジアをかけめぐった芸術家たちの境遇や葛藤、置かれた状況を等身大に描く。
装幀:佐野裕哉
装画:横山 雄
【目次】
第一部
序 曲 ボヘミアン
第一章 台湾人の誇り
第二章 城内の夜
第三章 現代音楽
第四章 チェレプニン先生
第五章 故郷は遠くにありて
第六章 大雪の台湾舞曲
第二部
第七章 北京正陽門
第八章 オリンピックの波瀾
第九章 国民精神総動員
第十章 東洋平和の道
第十一章 巡礼の歌声
第三部
第十二章 北京点々
第十三章 孔廟大晟楽章
第十四章 卿雲ごうごう
第十五章 我が砕けたる魂
第十六章 永遠のほほえみ
フィナーレ 阿里山の歌声
あとがき
引用歌詞・詩一覧
解題 不在と遍在のあわいに――江文也という歴史のプリズム(李惠平)
訳者あとがき
内容説明
故郷なき音楽家、数奇なる人生を奏でる。1910年、日本統治時代の台湾に生まれ、13歳で来日した江文也は、音楽に酔心し、東京で声楽家として活躍する傍ら、ほぼ独自で作曲の道を模索していた。日本のコンクールにたびたび参加し入選。26歳の若さで1936年ベルリンオリンピック芸術競技で入賞も果たした。しかし、植民地出身である彼の音楽家としてのキャリアは、つねに波乱に満ち溢れたものだった―。かつて日本・台湾・中国を飛び回りながら音楽に人生を捧げた作曲家がいた―。台湾出身の音楽家・江文也をモデルにした感動の音楽小説。
著者等紹介
朱和之[シュワシ]
1975年生まれの台北人。現代台湾で注目を集める作家の一人。歴史が交錯する台湾の過去を描き、現代台湾の社会像を再考する作風を得意とする。台湾総督府と先住民タロコ族との間の戦役を描いた『楽土』(聨経、2016年)で2016年に全球華文文学星雲賞長編歴史小説賞の大賞を受賞。近年では終戦直後の米軍機墜落をめぐり日本人・漢人・先住民からなる捜索隊が遭難した事件を扱った『当太陽墜毀在哈因沙山』(印刻、2024年)で再び同大賞・台北国際ブックフェア小説部門大賞・金鼎賞文学図書賞などを次々とさらって話題となった。羅曼・羅蘭百萬小説賞を受賞した『南光』(聯経、2016年)は2024年に「アジア文芸ライブラリー」の一冊として日本語訳(中村佳代子訳)が刊行されている
前野清太朗[マエノセイタロウ]
1987年石川県生まれ。2025年より金沢大学人間社会研究域准教授。専門は社会学・社会史。台湾に関する学習・教育情報を発信するNPO「日本台湾教育支援研究者ネットワーク」の一員として、修学旅行のモデルスポットを案内するサイト「みんなの台湾修学旅行ナビ」の編集に参加中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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