出版社内容情報
日本統治時代の台湾で客家の商家の元に生まれ、内地留学先の法政大学でライカと出会ったことで写真家の道を歩み始めた鄧騰煇(鄧南光、1908-1971)。彼のライカは、東京のモダンガールや、戦争から戦後で大きく変わりゆく台湾の近代を写し続ける。
歴史小説の名手が、実在の写真家が残した写真をもとに卓越した想像力で、日本統治時代や戦後の動乱、台湾写真史の重要人物との交流などを鮮やかに描き出す。本国で羅曼・羅蘭(ロマン・ロラン)百萬小説賞を全会一致で受賞した労作。巻末に南光による写真図版12点を収録。
内容説明
ライカを手に変わりゆく台湾を写し続けたひとりの写真家がいた。日本統治時代の台湾に生まれ、法政大学カメラ部でライカと出会った南光こと〓騰〓。モダン都市・東京と戦争と戦後の動乱、台湾写真史を鮮やかに描きだす。巻末に南光による写真12点を掲載。歴史小説の名手・朱和之が南光の残した写真をもとに、たぐいまれな想像力で写真家の人生と台湾写真史を描き出す。羅曼・羅蘭百萬小説賞受賞作。
著者等紹介
朱和之[シュワシ]
1975年生まれの台北人。現代台湾で注目を集める作家の一人。歴史的な主題から台湾の多様性を描いて社会問題を探求することを得意とする。2020年に『南光』(印刻、2021年)で羅曼・羅蘭百萬小説賞を受賞。2016年には「佐久間総督の太魯閣蕃討伐」を描いた『楽土』(聯経、2016年)で全球華文文学星雲賞長編歴史小説賞の大賞を受賞。同賞創設以来、第六回にして初の大賞受賞者となる。2023年にも終戦直後の様々な民族の境遇を描いた『當太陽墜毀在哈因沙山』(印刻、2004年)で同大賞を受賞し、最も栄誉ある文学賞を三度にわたって受賞する快挙を遂げる。2022年にはアイオワ国際創作プログラム(IWP)に招聘される
中村加代子[ナカムラカヨコ]
1980年東京生まれ。ライター、翻訳者。慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。谷中・根津・千駄木界隈の本好きの集まり「不忍ブックストリート」の実行委員として、2006年より「一箱古本市」の運営や「不忍ブックストリートMAP」の編集に携わる。2017年に発足した、台湾の本に関する情報を日本に発信するユニット「太台本屋tai‐tai books」の一員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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