出版社内容情報
福岡伸一氏(『生物と無生物のあいだ』著者)大推薦!
「詩ごころと 科学のココロ ともにあり 福岡ハカセ おすすめの本」
短歌を詠むということは、世界を言葉で切り取ること――
三十一文字という小さな器に注がれた広大な世界。短歌をとおして見つめる科学と文学の接点。
・・・日常に潜む不思議や瞬間的な美をとらえ、感動する心――それは「センス・オブ・ワンダー」と言い換えてもよいかもしれない。
遺伝子から宇宙まで、ありとあらゆるテーマで詠まれた歌の数々は、「いま」という瞬間を鮮やかに切り取り、地球環境や人間の歴史について深く考えさせる。(「はじめに」より)
内容説明
三十一文字という小さな器に注がれた広大な世界。短歌をとおして見つめる科学と文学の接点。
目次
第1章 パンデミック
第2章 暮らしの中で
第3章 生きものの世界
第4章 美しい地球
第5章 広大な宇宙
第6章 私たちと科学
著者等紹介
松村由利子[マツムラユリコ]
1960年福岡県生まれ。朝日新聞、毎日新聞で記者として20年余働いた後、2006年からフリーランスに。著書に『31文字のなかの科学』(NTT出版、2009年、科学ジャーナリスト賞)、『ジャーナリスト与謝野晶子』(短歌研究社、2022年、日本歌人クラブ評論賞)など。歌集に『光のアラベスク』(砂子屋書房、2019年、若山牧水賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有理数
11
「星空はどちらの専門領域か天文学者と詩人が争う」武藤義哉――様々な「科学」をテーマに詠まれた短歌を集めたアンソロジー。「科学と文学の接点」と紹介文にあるように、歌人たちがどのような眼差しで科学を切り取り、見つめているかというのが読みどころで、サイエンスの世界が31文字の想像力により詩情を纏う。歌の解説エッセイも充実。……と素敵な一冊なのだが、科学技術への憂い、自然を脅かす人間の業、などのテーマに決着する類の歌が非常に多く、暗澹とした気持ちにもさせられた。科学がもたらした希望の歌も、もっと欲しかった。2024/03/23
双海(ふたみ)
10
「日常に潜む不思議や瞬間的な美をとらえ、感動する心――それは「センス・オブ・ワンダー」と言い換えてもよいかもしれない。(中略)遺伝子から宇宙まで、ありとあらゆるテーマで詠まれた歌の数々は、「いま」という瞬間を鮮やかに切り取り、地球環境や人間の歴史について深く考えさせる。」(「はじめに」より)2024/09/20
takao
5
ふむ2024/04/20
Sosseki
4
編集の目のつけどころが新鮮。詩に感動、解説の深さに感心、科学に敬意!自然への親しみや畏敬、壊れ行きつつある自然への警告や不安、科学に携わる姿勢等、思わぬめっけ物だった。他にも良いのがたくさんあったが、「二千年前からミロのヴィーナスがしづかに耐えてゐる幻肢痛」に大笑いした(^○^)!金平糖の解説も面白かった。2024/04/08
三沢まりの
2
まさにセンス・オブ・ワンダー。創作意欲ばりばりの文系かつ高校時代の部活は理科部だった身として、最良の書のひとつ💡✨ 警鐘や危機だけでなく、人類の叡知、自然への驚き、広大な世界への畏怖、様々な科学領域の事実や想いが31字に読み込まれていて、あああ…😌(語彙力の限界) たくさんの歌人の短歌を収録しているので、読みたい歌集も見つかりました。2024/08/19