出版社内容情報
東海道五十三次を水先案内に、長年旅を続けた著者による文化論。江戸文化、東海道旅や町歩きのファンにおすすめ。カラー図版多数。「東海道五十三次」を、美術ではなく“社会”として眺めると、日本人が見えてくる。文化、経済、歴史、技術、風俗。道をひたすら歩き、今につながる糸をたぐりよせた珠玉の文化考。
池内 紀[イケウチオサム]
著・文・その他
内容説明
「東海道五十三次」を、美術ではなく“社会”として眺めると、日本人が見えてくる。文化、経済、歴史、技術、風俗。道をひたすら歩き、今につながる糸をたぐる文化考。
目次
日本橋―ふりだし
品川・川崎―三角技法
戸塚―茶屋の心得
藤沢―隠れ里
平塚―飛脚について
小田原―一九四五年八月一五日
箱根―やまの関所
三島・沼津―対比の技法
原―帯笑園のこと
蒲原―幻の雪景色〔ほか〕
著者等紹介
池内紀[イケウチオサム]
1940年、兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者・エッセイスト。著書に『ゲーテさんこんばんは』(桑原武夫学芸賞)、『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)、『恩地孝四郎』(読売文学賞)などがある。訳書に『カフカ小説全集』(日本翻訳文化賞)、ゲーテ『ファウスト』(毎日出版文化賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kaz
33
昨年から始めた旧東海道五十三次の歩き旅。その参考書として読んでみた。日本橋から三条大橋に向かう「京上り」の道中に沿って、主要な宿場の概要とエピソードが端的にまとめられていて、大変読みやすく、モチベーションアップにも繋がった。箱根と新居の関所では、新居の方がチェックが厳しかったというのは意外であった。また、伊勢国の関を境に、西側を関西、東側を関東と古来から呼び習わしていたというのは初耳。参勤交代についての記述が頻出するが、これって泰平を維持はしたものの、諸大名を苦しめたという意味で政策としては悪政だよね。2020/01/01
ドナルド@灯れ松明の火
20
東海道53次の各宿場を広重の版画を元に紹介・解説していく。広重版以外に隷書版などにも触れ、各宿場の歴史や言い伝えなど史実を元に記載されている。特に「原」宿は貴重な文書が発見されそれが詳細に記載され驚いた。 お薦め2019/09/23
tetsubun1000mg
10
歌川広重の「東海道五十三次」を日本橋から宿場順に浮世絵画を丹念に調べ江戸時代の武家・町人の暮らしを調べたり想像し自分の足で実際に東海道を歩いて、現代の町の様子と比べて解説していく一冊。 大変な時間が掛ったと思いますが、自分の苦労のことは一言も言わずに調べた事実のみを楽しそうに記述しています。 東海道新幹線を、各駅の「こだま」でゆっくりと移動しながら用で行ったのでなおさら面白く読みました。 ゆったりと読むのに良い本でした。2019/02/22
ゆう
7
東海道を旅したエッセイかなと勘違いして読み始めたが、軽い感じで江戸時代の風俗や制度なんかの雑学が宿場町と絡めて楽しめた。2021/08/13
ぐんまくん。
3
気楽に読みながら、北斎のこと、江戸時代のことで、ちょっとした豆知識が得られる。2021/03/27
-
- 電子書籍
- 毒より強い花【タテヨミ】第75話 pi…
-
- 電子書籍
- 会いたかった。-代理母出産への挑戦- …