出版社内容情報
『深い河』で到達した遠藤文学は,世界にどう評価されているか。西洋と東洋の狭間を埋める難問に取組んできた遠藤作品を,米・英・中の気鋭の研究者が論じる異色の日本文学論。
内容説明
『深い河』で到達した遠藤文学は世界にどう評価されているか。初期作品からつねにキリスト教をとおして西洋と東洋の狭間を埋める難問に取り組んできた遠藤文学の外国人だから見える特徴とオリジナリティを米・英・中など各国の気鋭の研究家が論じるもう一つの日本文学論。
目次
「わが兄弟なるこれらのいと小さき者」のために―遠藤周作のこだわり
戦後日本文学における遠藤周作の(複数の)位置
愛というもっとも尊い贈り物―現代世界文学における遠藤周作
対談 遠藤周作+ヴァン・C・ゲッセル(世界における日本文学 日本におけるキリスト教文学;世界文学に参加するために)
踏絵とソニーの国
「本当の自我」の追求の問題〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たろーたん
1
覚書。『沈黙』はある意味、殉教者の名を汚し、日本のカトリック信仰が本物であるかどうかを疑い、人々の苦痛から救うためにイエス自身も踏み絵に足を乗せただろうと主張する、異端の書である。キリスト教の小説だけどマンセーではない。日本人は歪めたキリスト教のために死んだという主張に対し、「それなら、ポルトガルのキリスト教は歪められていないのか」と説明しているのは面白かった。ロドリゴの背教が、ユダと同じ行為なのか、キリストに比する行為なのか、弱い行為なのか強い行為なのか。一冊の小説を深く考える姿勢が面白かった。2019/12/23
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