内容説明
「もの」の見かた、「ことば」の選びかた。第一線の実作者ならではの、一句誕生の背景を明かします。
目次
1 俳句の生まれる瞬間
2 屋久島にて(ハイカイのために;光と影;屋久島にて ほか)
3 うつゆふの(臨月;自転車;うつゆふの ほか)
4 自句自解
5 紅生姜(立体十字架;携帯食料;紅生姜 ほか)
著者等紹介
正木ゆう子[マサキユウコ]
本名・笠原ゆう子。1952年(昭和27)熊本市生まれ。お茶の水女子大学卒業。1973年より能村登四郎に師事。俳論集『起きて、立って、服を着ること』(深夜叢書社)で第14回俳人協会評論賞受賞、句集『静かな水』で第53回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2009年3月まで、NHK教育TV「NHK俳句」選者。現在、読売俳壇選者、熊本日日新聞俳壇選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チャーリブ
35
正木ゆう子さんの自句自解の文章を集めたもの。彼女の俳句がどのようにして生まれたのかを知るには格好の一冊です。たとえば有名な「しづかなる水は沈みて夏の暮」では、潮だまりで忙しく働く小さな蟹を見たときのことが書かれています。こうした小さな生きものたちが嵐をどうやり過ごすのだろうかという疑問からこの句は詠まれたようです。たとえ心の表面は激しく波立っていてもその底には静かな領域があるというまとめ方はなかなか読ませます。エッセイとして読んでも十分愉しめる一冊です。読めばきっと静かな勇気がわいてくることでしょう。○2023/05/29
双海(ふたみ)
12
タイトルの「ゆうき」とは「勇気」ではなく「有季」の意。俳句はいいぞ~。2024/02/27
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