出版社内容情報
死刑制度の廃止が国際的な風潮となる中、いまだ日本は死刑存置の姿勢を貫いている。宗教界からも死刑制度の存置か廃止かを巡って声が上がってきた。本書は浄土真宗本願寺派前門主が、日本の刑事司法の問題点を整理し、浄土真宗仏教の視点から死刑のあり方を問う。
内容説明
「殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ。」日本の刑事司法の問題と倫理に迫る。浄土真宗本願寺派の前門主による、仏教者からの死刑制度論。
目次
序論 仏教・浄土真宗と死刑制度―「殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ」
第1章 死刑制度とその問題点(死刑賛成論と反対論;人権について;日本の死刑制度の歴史 ほか)
第2章 日本の刑事司法の問題点(実態の隠蔽;執行責任者の曖昧さ;三審制 ほか)
第3章 宗教倫理からみた死刑制度(日本の刑罰と宗教の歴史;教誨師;倫理道徳観から 自己責任論 ほか)
付録 資料とその解釈
著者等紹介
大谷光真[オオタニコウシン]
1945年京都府生まれ。麻布高等学校卒業、東京大学文学部卒業、龍谷大学大学院修士課程修了、東京大学大学院修士課程修了。77年、浄土真宗本願寺派第24代門主に就任、2014年6月に退任。全日本仏教会会長を3期務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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