出版社内容情報
米国発のターミナルケアの試みとして、世界中でいま注目を集めている終末期ケア専門家を訓練するBWD(Being with Dying)プログラムを本邦初紹介。誰もが幸福になる看取りへ。
内容説明
40年にわたり寄り添った、看取りの現場から生まれた終末期ケア専門家訓練プログラムBWD(Being with Dying)。死と向き合い、穏やかに受けとめるために瞑想ができることとは。
目次
第1部 地図にない土地(発見の道―幸運な闇;瞑想の核心―言葉と沈黙;ヤマアラシ効果を超える―過去の恐怖をやさしさに変える;木の人形と鉄の男―私心のない慈悲、根本的楽観主義;無限のなかに安住する―四無量心のなかに住む;あなたはすでに死につつある―無常、無我、自由を悟る)
第2部 施無畏(妨げるフィクション、癒す虚構―真実に向き合い、意味を見いだす;二本の矢―痛みはあるが、苦しんではいない;怖がらなくてもよいということ―毒を薬に変える;人生をケアし、世界をケアする―自分の限界を慈悲深く見つめる;宝石が散りばめられた網―ケアのコミュニティ;傷ついた癒し手―ケアをすることの影)
第3部 一枚の布全体を織りあげる(真実への扉―恐れから解放へ;道を抱きしめる―私たちはどのように思い出し、評価し、表現し、意味を見いだすのか;人生のあいだ、人びとのあいだ―いかに許し、和解し、感謝し、愛するか;一大事―正しい道はひとつではない;折れた松の枝―受容の死と解放の死;器への感謝―死後の身体ケア;喪失の川―悲しみに飛び込む)
著者等紹介
ハリファックス,ジョアン[ハリファックス,ジョアン] [Halifax,Joan]
1942年生まれ。医療人類学者(Ph.D.)。エンゲイジド・ブディスト(バーニー・グラスマン老師とティク・ナット・ハン禅師から法灯を受け継ぐ)。ウパーヤ禅センター創設者。70年代前半より終末期ケアに携わり、仏教瞑想を基盤とした臨床家の訓練プログラムである“Being with Dying”を開発する。BWDプログラムは現在アメリカをはじめとして、ヨーロッパ、カナダ、中東、アジア各国の医学・教育機関等で実践され、ターミナルケアにおける効果的な訓練・支援方法として支持を得ている
井上ウィマラ[イノウエウィマラ]
1959年、山梨県生まれ。京都大学文学部哲学科宗教哲学専攻中退。曹洞宗で只管打坐と正法眼蔵、ビルマのテーラワーダ仏教でヴィパッサナー瞑想とアビダンマ仏教心理学を学ぶ。その後カナダで瞑想指導の傍ら心理療法を学び、バリー仏教研究所客員研究員を経て還俗。高野山大学で仏教瞑想と心理療法を統合したスピリチュアルケアの基礎理論と援助論の開発に携わり、現在はマインドフルライフ研究所オフィス・らくだ主宰
中川吉晴[ナカガワヨシハル]
1959年、岡山県生まれ。トロント大学大学院オンタリオ教育研究所博士課程修了(Ph.D.)。同志社大学社会学部教授。専門はホリスティック教育研究
浦崎雅代[ウラサキマサヨ]
1972年沖縄県生まれ。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程満期退学。タイ国立マヒドン大学宗教学部元講師。タイ仏教翻訳家。タイ在住
白居弘佳[シライヒロカ]
1963年、愛媛県生まれ。立命館大学大学院応用人間科学研究科(対人援助学領域)修了、人間科学修士。同先端総合学術研究科博士課程単位取得退学。門脇大基老師に禅を学ぶ。ホスピスでの活動を経て、いのちにまつわる相談活動に携わる
小木曽由佳[オギソユカ]
1983年、東京都生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。公認心理士、臨床心理士。同志社大学ウェルビーイング研究センター研究員。東洋英和女学院大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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