内容説明
幼い者や弱い立場にある者を思いやり、その可能性をひらく、希望としての「母」の発見。セラピストと批評家の白熱の討論。
目次
プロローグ 「不在」のアングル
母の「不在」(父権に支配された母親の抑圧;社会の価値をしいる母親の理想;核家族のなかで育った母親の感性)
父の「不在」(戦後史を忠実に生きた最後の暴君;祖父母から自立できない職人の父)
子どもの「不在」(自分の女性性に気づいた受験生の葛藤;成熟を拒否する少女の願望;自己の要求を後まわしにした“いい子”のシグナル)
家族の「不在」(岡田有希子の飛び降り自殺;尾崎豊の夭逝;浦和・高校教師夫婦息子刺殺事件)
学校の「不在」(豊中15中「いじめ死」事件)
隣人の「不在」(戸塚ヨットスクール事件)
エピローグ 希望としての「母」