出版社内容情報
実体や普遍といった大問題ではなく、穴と境界という、身近にありつつ、存在と無、具象と抽象、物質と非物質、ものとことの間でうごめく奇妙な何かを通して存在の秘密へ読者を誘う野心作。初版刊行後の反響や議論の発展をまとめた追記を増補し、ますます充実。
内容説明
実体や普遍といった哲学の大問題ではなく、マイナーな対象にこそ存在の秘密は開示される。私たちの身近にありながら、存在と無、具体と抽象、物質と非物質、「もの」と「こと」のはざまでうごめく穴と境界という奇妙なやつらの分析をとおして、読者を存在論の世界へと導く野心作。本書刊行後の反響と発展をまとめた追記「『穴と境界』発行から復刊に至るまで」を増補し、ますます充実。
目次
第1章 存在のかたち(現代形而上学をとりまく事情と存在論;三つの現代的カテゴリー論 ほか)
第2章 穴(穴は存在するか;穴は回るか ほか)
第3章 境界(なぜ境界は重要なのか(1)―実体の独立性
なぜ境界は重要なのか(2)―実体の自己連結性 ほか)
付論 形式存在論の現代的展開(哲学的フォーマル・オントロジー;工学的フォーマル・オントロジー ほか)
著者等紹介
加地大介[カチダイスケ]
1960年、愛知県に生まれる。1983年、東京大学教養学部(科学史学哲学科)卒業。1989年、東京大学人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得退学。2007‐2008年、ニューヨーク大学、ダラム大学(いずれも哲学科)客員研究員。現在、埼玉大学大学院人文社会科学研究科教授。博士(文学)。専門は形而上学および論理哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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