内容説明
二十一世紀のイエス像に向けて、聖書学・思想・文学・美術・音楽「思想史的」視座に立つイエスの現在をめぐる白熱の討議、自己探究への架け橋。
目次
第1部 聖書学から(イエス研究の現在;イエスの父母と家族 ほか)
第2部 思想から(出発点としての問い;「マチウ書試論」その後 ほか)
第3部 文学から(斎藤茂吉と塚本邦雄;日本の近代詩とヌーメン的なるもの ほか)
第4部 芸術から(美術のなかのイエス;音楽のなかのイエス)
著者等紹介
笠原芳光[カサハラヨシミツ]
1927年、大阪府生まれ。宗教思想史。京都精華大学名誉教授
佐藤研[サトウミガク]
1948年、福島県生まれ。聖書学。立教大学教授
荒井献[アライササグ]
1930年、秋田県生まれ。聖書学。東京大学名誉教授
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年、東京都生まれ。思想家
岡井隆[オカイタカシ]
1928年、愛知県生まれ。歌人
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感想・レビュー
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優希
67
聖書に描かれているイエスをより深く掘り下げているように思いました。様々な側面から神学の第一人者たちが語り合うことで見えて来るイエス像。福音書から学術的に調べ上げているとのことだけあり、イエスの謎に一歩踏み込んだような気がします。勿論この本だけでイエスを完全に理解できるとは思いません。この本をひとつの踏み台としてイエスを学ぶ機会を持ちたいと思います。欲を言えば荒井献先生のご意見をもっと知りたかったですね。2015/12/03
echo.
1
笠原という人は宗教学者なのかどうか知らないけれどトンデモな人だなという印象。荒井献は最初の方はほぼ黙っていて、佐藤研ー笠原芳光間の非常に不毛なやりとりがなされる。(最後は口論になっていたが)吉本はさすがにマイペースを崩さないので、他の二人を黙殺すれば読む価値はある。岡井と磯山に言及するのは酷だろう。完全な門外漢なのがよくわかる。失笑の一冊。2015/11/23
piece land
1
聖書に書かれている以前のイエスについて知りたいという私の思いを先駆けてくれた。 これをヒントにしてこれから学びを進めていきたい。 2015/02/06