出版社内容情報
規範とは実にふしぎなものだ。行為を律する規則であるが、自然法則と違って破ろうと思えばいつでも破れる。では、規範の持つ「力」とは何だろうか。規範は人間といかなる関係にあるのか。アンスコム、デイヴィドソン、クリプキ、ハイデガー、テイラー、マクダウェル、ドレイファス、和辻哲郎といった哲学者たちの考察を参照し、自由や人格といった人間の本質と不可分な規範の秘密に迫る。
【目次】
凡例
序論 「人間的」であることの本質としての規範
1 様々な「規範」的現象から
2 規範の諸特徴――自然法則との対比から
第1章 規範と行為
第1節 行為の原因と理由をめぐる哲学的問題
第2節 実践的推論の構造
第3節 記述依存性の存在論的解釈
第4節 行為の意味を規定する規範的秩序
第5節 個人的存在の個別性・固有性のありか
第6節 規範的秩序としての「人格」
第2章 規範の理解
第1節 「規則のパラドクス」とはどんな議論か
第2節 懷疑論的解決
第3節 解釈ではない規則の把握の仕方
第4節 「了解」というわかり方
第5節 ものごとの全体が非主題的にわかるとはどういうことか?
第3章 規範と知覚
第1節 知覚の対象としての規範的現象
第2節 概念主義と非概念主義の対立
第3節 没入的対処において何に反応・応答しているのか?
第4節 両者への異論から
第5節 潜在的な内容のあり方
結論――規範と人間の一体性
1 規範の共有可能性をめぐって
2 「同一の規範の共有」を可能にする信頼
3 「規範の実在性」問題への回答
4 「人間的」であることの本質としての規範と信頼
註
あとがき
参照文献一覧
索引



