内容説明
聖書で行う社会科学の実験!モーセからエレミヤ、出エジプトからバビロン捕囚までの預言者の叫び、怒り、嘆きに耳を傾け、社会科学の目で聖書を読み解いて、大国に挟まれ、非情な国際政治の圧力に翻弄される回廊国家・古代イスラエルの奮闘と悲哀を明らかにする。
目次
第1章 約束の地の政治学(神はねたみ、民はさからい、預言者は脅す―古代エジプトと預言者モーセ;好きで預言者になるのではない―複数の契約の民とモーセ;油断していると「奴隷」にされる―奴隷だらけの東西古代社会 ほか)
第2章 独立国家と王権(人間は非常識、神は常識的―サムソンの戦いと祭司サムエルの召命;民は求め、神は嘆き、預言者は油をそそぐ―サウル王国の誕生;「全能の神」は後悔する神だった―預言者サムエルとサウル王 ほか)
第3章 異教の大地に立つ神の預言者(王国の分裂と預言者の時代の始まり―北の預言者アヒヤとエヒウ;毛衣に皮帯をしめた遊牧の預言者―預言者エリヤとアハブ王;王の死を告げる黙示的預言者―王と対決するエリヤ、黙示の人ミカヤ ほか)
著者等紹介
古田博司[フルタヒロシ]
1953年生まれ。政治学者・歴史学者。博士(法学)は政治学の学位。専門は、政治思想・東洋政治思想史。慶應義塾大学文学部史学科卒業。同大学院文学研究科東洋史専攻修士課程修了。ソウル大学師範大学院国語教育科に留学。延世大学や漢陽大学の日本語講師、下関市立大学経済学部講師、筑波大学社会科学系助教授などを経て、筑波大学人文社会系教授を長く務め、2019年に退官。現在は、筑波大学名誉教授。著者に『東アジアの思想風景』(岩波書店。サントリー学芸賞)、『東アジア・イデオロギーを超えて』(新書館。読売・吉野作造賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ぽん教授(非実在系)